クリスマスクランチ

この怒りが『分断』に向かうと奴らの思うつぼ。

頑張れ、アメリカ!

 

宮崎正弘さんのメルマガより。

 

義鳥からアラブやアフリカ商人が消え、「クリスマス・クランチ」
  武漢肺炎、海運の遅滞、トラック運転手不足、そして電力不足
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 クレジットクランチからエネルギークランチ、そして今「クリスマ ス・クランチ」。
 欧米の家庭を飾るクリスマスツリー、装飾ランプに靴下に、サンタ クロースの衣裳。これらクリスマス用品を製造するのは上海から2 80キロ南西の義鳥市。対米輸出の45%が、 この地区で生産され、船積みされてゆく。全世界でクリスマス商戦 は60億ドルを超える。

 武漢肺炎の蔓延で、まずアフリカやアラブからの買い付け商人たち が消えた。日本でも渋谷、六本木から外国人が消えたように。
 ここに石油価格の値上げ、製品を作る原材料の値上げ、とりわけ銅 を中心とする原材料、プラスチック価格が平均で10%以上の上昇 。これは半導体不足が典型的に証明しているが、生産現場に直截に 響き、工場が操業停止に追い込まれた。

 ついで昨今の欧米諸国を襲っているのはコンテナの滞貨である。
入港待ち、ついには沖合待ち、コンテナ船が滞留しているのも、通 関後のトラック輸送でドライバーの人手不足が原因である。
港湾労働者も賃上げ要求のスト。外国人労働者が去って、輸入貨物 の大渋滞が引き起こされた。サプライチェーンが寸断されてしまっ たのだ。

 続いてのクランチがエネルギークランチである。
電力不足は上海でもテスラ工場を直撃したように、世界各地で電力 供給が止まり、そのうえ石炭の火力発電をやめる方針だから、電力 事情は悪化の一途となる。かくして中国の経済を下支えしてきた雑 貨産業も、窮地に立たされた。
クリスマス・クランチの次は?